第4回 就職・転職相談会のご報告
2025.05.222025年5月15日、福岡市南区のアミカスにて、地域創生包括支援協会主催の「第4回 就職・転職相談会」が開催されました。障害者の雇用に積極的な地域の企業11社が参加し、約160人の来場者に対し、データ入力や軽作業などの業務内容を説明しました。この記事では、当日の様子や実際に参加された方々の感想、主催者のコメントなど、イベントの詳細をお届けいたします。
主催者紹介
地域創生包括支援協会とは?
地域創生包括支援協会とは、身体的または精神的、知的障害のある方々が、適切な生活と労働環境の下で社会の一員として生活できるよう、障害を持つすべての方に平等な機会を提供するため活動している団体です。
“私たちは⾝体的または精神的、知的に障害があっても、⽣活と労働の環境条件が適切に整っていれば、 多くの障害のある⼈は社会の⼀員として⽣活できると考えて障害を持つすべての⼈に平等な機会を提供できるように活動をします。
現在、福祉の現場は国の⽅針(報酬改定等)に運営を左右されます。私たちは、福祉の仕事を継続しながら国の⽅針に左右されない事業の創出を⽬指します。 現在の会員及び今後⼊会してくる会員とともに、これから⽀え合いながら利他の⼼で運営をしていきます。”
協会の主な活動内容
- 人材育成: 地域創生に関する知識やスキルを習得できるセミナーや研修プログラムを提供しています。
- 情報発信: 地域創生に関する最新情報や成功事例を発信し、情報格差を解消することを目指しています。
- 企業との連携: 地域創生に関わる企業との連携を強化し、求人情報の提供やインターンシップの機会を提供しています。
- 就職・転職支援: 就職・転職相談会やキャリアカウンセリングを通じて、求職者のサポートを行っています。
協会は、地域創生に関わる人々を支援することで、地域社会の活性化に貢献しています。協会について、より詳しく知りたい方は、協会のウェブサイトをご覧ください。
地域創生包括支援協会ホームページはこちら
イベント開催の背景
2022年度の法改正により、企業の障害者法定雇用率は段階的に引き上げられています。福岡労働局の発表によると、昨年、県内の障害者雇用は過去最高の2万1千人を超えました。来年7月には障害者の法定雇用率が2.7%に引き上げられることに加え、テレワークや在宅勤務が可能な仕事も増加していることから、就職を希望する若者が増える傾向にあります。
イベント概要
日時
2025年5月15日
【午前の部】 10:30~12:30
【午後の部】14:00~16:00
場所
会場:福岡市男女共同参画推進センター アミカス4階ホール
住所:福岡市南区高宮3丁目3-1
参加対象者
今回のイベントは、障害をもった方やグレーゾーンの方向けに開催されました。相談会には、求職者本人だけでなく、今後の参加を検討されている企業、福岡労働局、福岡市立 障がい者就労支援センター、各支援機関の方々も参加されていました。保護者や家族、学校関係者の姿も見られ、就職・転職だけでなく、将来的な職業選択や情報収集を目的とした参加者も多くいました。
イベント内容の紹介
イベントでは、個別ブースにて、障害者雇用企業の担当者だけでなく、就労移行や就労継続、計画相談や訪問看護など、就労に向けた相談も行われました。参加者は、企業の詳細な情報や選考対策などの説明を受けることができ、自身のキャリアプランを具体的に考える良い機会となったようでした。
イベント当日の様子
イベントは午前と午後の二部構成で行われました。
開始から多くの人が訪れ、活気あふれる雰囲気で進行しました。
会場の様子
イベント会場は、企業の紹介ブースが並び、活気にあふれていました。各ブースでは、企業の担当者が熱心に自社の魅力を語り、参加者は真剣な表情で話を聞いていました。
また、会場内には福祉サービスの相談ができるブースも設置され、参加者は就労移行支援や就労継続支援、計画相談支援や訪問看護などの支援者へ就職や転職に関する悩みや不安を相談することができ、多くの方が利用されていました。
さらには、社会保険労務士が在中し、障害年金の相談ができるブースまで設置されており、就職・転職のことから福祉のことまで幅広い相談が行えるイベントとなっていました。
KBCニュースへも掲載されました
会場にはテレビ局KBCの取材もあり、地域からの関心の高さが伺えました。
動画では、主催者の挨拶、会社紹介の様子などが収録されました。KBCニュースのページにも記事が掲載されておりますので、ぜひ下記のリンクからチェックしてみてください。
https://kbc.co.jp/news/article.php?id=15174288&ymd=2025-05-15
参加者の様子
参加者は、真剣な表情で説明を聞き、積極的に質問するなど、熱心に参加していました。企業の説明に対してメモを取ったり、積極的に質問をする姿が見られました。イベント後には、満足そうな表情で会場を後にする参加者が多く、充実したイベントであったことが伺えました。
主催者コメント
「法定雇用率の問題もあって障害のある方は必要とされています。ここに集まってらっしゃるような障害の方々も何か社会と繋がっていきたいと」主催した地域創生包括支援協会は「民間レベルでも障害者と企業の橋渡しとなる場を増やしていきたい」としています。※1
※1:KBCニュース動画内コメントより引用
参加企業の詳細
参加企業の紹介
今回の相談会には、地域に根差して活躍する11社の企業が出展しました。
企業名 | 事業内容 |
株式会社テクノプロ・スマイル | テクノプロ・ホールディングスの特例子会社で、障がい者雇用を推進。データ入力、印刷、清掃、リサイクルなどの業務を提供しています。 |
エフサステクノロジーズ太陽株式会社 | 富士通グループの特例子会社で、障がい者の就労支援を目的に設立。ATMやプリンタのリペア、システムサービスなどを展開しています。 |
株式会社スターワーク | 人材派遣・紹介、業務請負、広告業を手がける総合人材サービス企業。食品仕分けなどの物流業務に特化したチーム派遣も行っています。 |
医療法人和光会 | 医療法人和光会は、一本松すずかけ病院など精神科医療を中心に病院・介護・障がい者支援などを展開する地域密着型の医療法人です。 |
株式会社JALUX | 航空機部品の調達、機内備品の企画・調達、保険、不動産、生鮮品や通信販売など、多岐にわたる事業を展開する生活提案企業です。 |
株式会社エイジェックフレンドリー | エイジェックの特例子会社として、障がい者雇用を推進。一般事務、印刷、軽作業、加工品製造、データ入力、工芸品制作などの業務を行っています。 |
株式会社テノ.コーポレーション | 保育事業を中心に、介護、生活関連支援、家庭総合サービスを展開。認可保育所や学童保育所の運営、保育人材の派遣・紹介、ベビーシッターサービスなどを提供しています。 |
大坪GSI株式会社 | 福岡県柳川市を拠点に、産業廃棄物のリサイクル、再生資源の製造・販売、砕石製造販売、土木・解体工事などを行い、地域のインフラ産業を支援しています。 |
株式会社メンバーズ | デジタルマーケティング、データ分析、クラウド活用、システム開発、UXデザインなど、企業のDX推進を支援するサービスを提供しています。 |
株式会社ワールドインテック | 製造業を中心に、研究開発、情報、技術、製造分野の人材派遣・請負を行う総合コンサルティング企業。ものづくり分野の上流から下流までをワンストップで支援しています。 |
株式会社あなぶきパートナー九州 | あなぶきハウジンググループの特例子会社として、障がい者の自立支援を目的に、文書作成、建物清掃、印刷業務などを行っています。 |
各企業のブースでは担当者が来場者に対して、業務内容や募集要項について丁寧に説明を行いました。来場者は積極的に質問し、「勤務時間」や「通勤条件」など、具体的な内容について相談していました。ブース前の待機席は常に満席で、一部の企業では整理券を配布するほどの盛況ぶりでした。
参加者の声
企業参加者の声
企業参加者からは、「多くの求職者に求人を紹介できた」「障害のある方のニーズを実感できた」といったさまざまなコメントが届きました。多くの企業から「次回も参加したい」という声があり、改善点に関する要望も寄せられ、今後のイベント開催への期待がますます高まっています。
福祉関係者の声
「今回の取り組みは、参加者の方にとって選択肢を広げる貴重な機会となりました。障がい者雇用においても多様な仕事があることを知っていただけたことは大きな成果であり、イベントを重ねるごとに参加者様の意識や意欲も高まってきていると感じています。また、障がい者雇用に積極的に取り組む企業が確実に増え、それに伴い障がいのある方に任される仕事の幅も着実に広がってきています。」
まとめ
2025年5月15日、福岡市南区のアミカスにて開催された「第4回 就職・転職相談会」には、障害者雇用に積極的な11社の企業が出展し、約160人もの人々が来場しました。地域創生包括支援協会が主催したこのイベントは、障害のある方々やその関係者に対し、就職・転職に関する貴重な情報と相談の場を提供しました。イベントでは、各企業による業務内容の説明や個別相談、さらには就労支援に関する専門的な相談も行われ、参加者は熱心に情報収集に励んでいました。また、当日の様子はKBCニュースでも取り上げられ、地域からの高い関心と期待が寄せられていることが伺えました。
参加者からは、企業の求人情報に関する具体的な質問や、就労に関する不安や悩みを相談する声が多数聞かれました。一方、企業側からは、求職者との出会いや彼らのニーズを直接把握できたことへの喜びの声が聞かれ、今後のイベント開催への期待がますます高まっています。
今回のイベントにはリアン訪問看護も参加させていただき、多くのご来場者の皆さまと直接お話しする貴重な機会をいただきました。就労に関するご相談も多数寄せられ、訪問看護の立場からも、就労支援の重要性と可能性をあらためて実感いたしました。今後も、地域創生包括支援協会の活動に共感し、さらなる連携を図りながら、障がいのある方々の就労支援に一層貢献してまいりたいと考えております。
リアン訪問看護では、就労に関する悩みや不安、日常生活でのお困りごとなど、ご相談を随時受け付けております。専門スタッフが、あなたの状況に合わせた最適なアドバイスをさせていただきます。一人で悩まず、ぜひお気軽にご相談ください。